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最高裁判所判例紹介

  • 2019.06

    【最高裁判所判例紹介】平成31年3月18日 第一小法廷判決 保有個人情報開示請求事件

    最高裁は、ある情報が特定の個人に関するものとして個人情報保護法2条1項にいう「個人に関する情報」
    に当たるか否かは、当該情報の内容と当該個人との関係を個別に検討して判断すべきものであるとし、
    相続財産についての情報が被相続人に関するものとして、その生前に「個人に関する情報」に当たるもの
    であったとしても、そのことから直ちに、当該情報が当該相続財産を取得した相続人等に関するものと
    して「個人に関する情報」に当たるということはできない旨判示した。

    執筆者:
    永口 学 
    監修者:
    若林 茂雄 
  • 2019.05

    【最高裁判所判例紹介】平成30年12月3日 第二小法廷決定 不正競争防止法違反被告事件

    最高裁は、勤務先の営業秘密であるデータファイルへのアクセス権限を付与されていた従業員が、
    同社を退職して同業他社へ転職する直前に、同データファイルを私物のハードディスクに複製したこと、
    当該複製は勤務先会社の業務遂行の目的によるものではなく、その他の正当な目的をうかがわせる
    事情もないこと等の事実関係の下では、同従業員には、不正競争防止法(平成27年法律第54号による
    改正前のもの)21条1項3号[1 ]にいう「不正の利益を得る目的」があったといえる旨判示した。

    執筆者:
    齋藤 弘樹 
    監修者:
    若林 茂雄 
  • 2019.01

    【最高裁判所判例紹介】平成30年9月27日 第一小法廷判決 保険金請求事件

    最高裁は、①交通事故の被害者が労災保険法に基づく給付を受けてもなお塡補されない損害について
    自賠法16条1項に基づく請求権を行使する場合は、他方で労災保険法12条の4第1項により国に移転した
    上記請求権が行使され、被害者の上記請求権の額と国に移転した上記請求権の額の合計額が自賠責保険の
    保険金額を超えるときであっても、被害者は、国に優先して自賠責保険の保険会社から上記保険金額の限度で
    損害賠償額の支払を受けることができる、
    ②自賠法16条の9第1項にいう「当該請求に係る自動車の運行による事故及び当該損害賠償額の確認をする
    ために必要な期間」とは、保険会社において、被害者の損害賠償額の支払請求に係る事故及び当該損害賠償額の
    確認に要する調査をするために必要とされる合理的な期間をいい、その期間については、事故又は損害賠償額に
    関して保険会社が取得した資料の内容及びその取得時期に損害賠償額についての争いの有無及びその内容、
    被害者と保険会社との間の交渉経過等の個々の事案における具体的事情を考慮して判断すべきである旨判示した。

    執筆者:
    三浦 貴史 
    監修者:
    上田 淳史